伴走を始めたきっかけは、ある全盲ランナーの投書でした。

レースで全力を尽くしたいという想いが伝わってくる投書でした。

晴眼者は走りたいときに走ることができ、全力で走りたかったら全力で走ることができる。
全盲ランナーの場合は、同じスピードで一緒に走る伴走者が必要です。

まだ私も大学卒業して数年で、働きながら自己記録を目指して走っている頃でした。
自分の競技に一生懸命でしたが、同じ競技者として、全力を尽くせるように伴走したいと思い、連絡を取りました。

そして、その翌年、一緒にアテネパラリンピックの表彰台の一番高いところに立ち、金メダルを獲得することができました。

高橋勇市選手が獲得したアテネパラリンピックの金メダルの紐はボロボロになっていました。

その数年後にメダルを見る機会がありました。驚くほどに紐がボロボロでした。
「多くの人にメダルに触れてもらい、首にかけてもらう。それがメダルにとって一番良い。」

やはり高橋選手は世界一。多くのことを学ばせてもらいました。

和田伸也選手と共にロンドンパラリンピックの表彰台(銅メダル獲得)。そして、2020東京へ!

伴走は奥が深く、それ故に面白い。
単に方向指示をして走るだけではありません。
お互いの性格を理解し、お互いの弱い部分を補い合いながら、協力しながら走っています。
たった1本のロープから緊張も伝わりますし、楽しさも伝わってきます。長く走っているとロープの張り具合で分かるようになります。

2010年から和田伸也選手と走るようになり、ロンドンパラリンピックの5000Mで銅メダルを獲得することができました。
リオデジャネイロパラリンピックでは、3種目入賞(1500Mは日本新記録で6位、5000M6位、マラソン5位)。
いよいよ、2020年には東京パラリンピックです。
多くの方に伴走というチームの走りを見て頂きたい。

視力を失った頃は、生きることで精一杯だったそうです。
そこから走り始め、仲間が増え、そして、世界と戦うアスリートになった。

皆さんに応援してもらえるように、選手と共に日々努力します。